映画「この愛の物語」1987

KonoAino


 1987年の映画サウンドトラックである。「つかこうへい」が原作・脚本だが、この組み合わせは前年の1986年の「熱海殺人事件」と同様である。全12曲のうち、インストものが1曲目の「オープニングテーマ」のみで、あとの11曲はすべて歌ものという珍しいサウンドトラック。インストも含め久石譲が9曲の作編曲を担当している。久石譲以外の曲では・・・「レイン」は作詞作曲・歌:甲斐よしひろ編曲:椎名和夫である。これは前年の1986年、中島みゆきのアルバム「36.5℃」で久石譲と一緒に作業をした面々。甲斐よしひろはアルバムのプロデューサーであり、椎名和夫は他楽曲のアレンジャー。また、久石譲が編曲を担当した曲のコーラスアレンジを椎名和夫が担当していたりする。その翌年の仕事であるので、なんらかの繋がりがあったのだろう。久石譲以外のもうひとつに・・・「黒のラプソディ」があるが、これは作詞:氷室京介松井五郎。作曲:氷室京介、編曲:布袋寅泰、歌:BOØWY である。布袋寅泰はナウシカのイメージアルバムでギターを担当していたが、そこからの繋がり・・・かは分からない。ちなみにBOØWYは1987年に解散している。まさにこのアルバムの年である。もうひとつの久石譲以外の曲は・・・・「ALL NIGHT」で作編曲・演奏が高中正義である。「時間よ古い友達なら」は久石譲が歌っている。この翌年の1988年に久石譲のボーカルアルバム「illusion」が発表されるがそれよりも以前の久石譲ボーカル曲。この曲が公に発表された最初の久石譲ボーカルだろうか。またSaxで参加しているジェイクは「サントリー・サタデー・ウェイティング・バー」のバーテンダー役のジェイクである。久石譲とは1982年の「リングにかけろ」イメージアルバムから何回も仕事をしている。ラピュタの翌年、トトロの前年の仕事。久石譲 当時37歳。

1987年10月5日発売


『映画パンフレットより』この映画のもう一つの魅力は、かつての日本映画にはなかったゴージャスな音楽の数々だ。音楽監督には日本のハロルド・フォルターメイヤー(「トップガン」)と異名をとる久石譲。そして主題歌 “レイン” を歌うのはあの甲斐よしひろである。以下、高中正義BOØWY和田加奈子SYOKOといった日本のトップ・ミュージシャンたちがそれぞれの魅力を競い合う。ロックあり、バラードありのこの映画を、音楽評論家の中には早くも、”本邦初のロック・サウンド・ムービーの誕生” と報じる者もいるほどなのだ。『映画パンフレットより』


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レコーディングエンジニア:大川正義岡部潔浜田純伸
アシスタントエンジニア:浅野学志
シンセオペレーター:橋本由香利
プロデューサー:
久石譲

Gt:芳野藤丸
Gt:斉藤秀夫
Sax:ジェイク
ドラム:佐藤正治
コーラス:KONOAI Singers



Born to be a runner
作詞:Jim
作曲久石譲
編曲久石譲
歌:三浦秀美


Take me to the party
作詞:Jim
作曲久石譲
編曲久石譲
歌:黒住憲五



Flying High
作詞:SYOKO
作曲久石譲
編曲久石譲
歌:SYOKO
SYOKOとはこの前年の1986年に久石譲プロデュースでアルバムを制作している。「SOIL 未来の記憶」参照。



時間よ古い友達なら
作詞:冬杜花代子
作曲久石譲
編曲久石譲
歌:久石譲
この曲は中村雅俊バージョンもある。このアルバムに収録されているのは久石譲ボーカルバージョン。



鳥のように
作詞:和田加奈子
作曲久石譲
編曲久石譲
歌:和田加奈子
 この曲は1987年の和田加奈子自身のアルバム「KANA」にも収録される。また、1988年の「気まぐれオレンジ☆ロード 劇場版 あの日にかえりたい」の挿入歌としても使われている。


鳥のように
和田加奈子
¥ 250



Bitter Luck Lovers
作詞:
冬杜花代子
作曲久石譲
編曲久石譲
歌:伊東真由美



眼差し
作詞:Show
作曲久石譲
編曲久石譲
歌:黒住憲五



心戦場
作詞:つかこうへい
補作詞:Show
作曲久石譲
編曲久石譲
歌:大和美志子


[1987-J37-SGK6-N12]

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