Scotch「EG EXG」1987


 1987年の仕事。ラピュタやトトロでも多用されたウッド系のパーカッションサウンド(フェアライトか)と、同じく良く耳にする、メロの合間を縫って出るマリンバ系のミニマル的フレーズが前面に出された曲。また変拍子が不思議な雰囲気を醸し出している。フルバージョンで聴いてみたい。

 後藤久美子の Scotch「EG EXG」 のCMには少なくとも3種類のものが存在し、ひとつはビルの屋上のような場所で撮影された後藤久美子と、大きな写真をバックにしたもの。もうひとつは黒バックで後藤久美子のアップで構成されたもの、そして白バックで笑顔のバージョンである。そして、久石譲の音楽も「屋上バージョン」と「黒バック・白バック」バージョンとでは全くの別物である。この白黒バックバージョンが1987年かは不明である。

 そしてこの黒バックバージョンのラストは久石譲のアルバム「α-BET-CITY」の「DA・MA・SHI・絵」が使われている。なかなかレアなCMである。この白黒バックバージョンにも少なくとも音源は2つあり、ひとつはストリングス全体でバイオリンも入ったバージョン、もうひとつはチェロだろうか、低音のみのバージョンである。本編の曲がオリジナルか、カバーか未調査。

 1985年にScotch「EG」のCMを手掛けており、2年前のものは2種類はあり、「α-BET-CITY」の「α-BET-CITY」と、やはり「DA・MA・SHI・絵」が本編で使われている。今回の1987年版は後藤久美子が起用され、3種以上が作られているが、本編は2年前とは別物が作られたようだ。ただし、ラストの商品名の部分には2年前の本編で使用された「DA・MA・SHI・絵」が再び登場したようである。

ラピュタの翌年、トトロの前年の仕事である。


作曲:久石譲
編曲:久石譲
出演:後藤久美子





[1987-J37-SGK6-N12]

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