映画「姿三四郎」1977


 富田常雄の小説を原作にした映画である。1977年のこのバージョンを含めて全部で5回も映画化されている。主演は三浦友和、監督は岡本喜八。まだ久石譲という名を使っていない時期の作品で、本名である「藤沢守」がクレジットされている。本編のサウンドトラックは佐藤勝が担当しているが、久石譲は若い頃、佐藤勝に師事していた時期があったようである。佐藤勝は年間に相当数の映画音楽などを制作しており、当時の久石譲も佐藤勝のアシスタントとして編曲や作曲の一部を担当していたのではないだろうか。しかし名前が表に出ることはなく、佐藤勝の仕事の一部をサポートしていたこともあったかもしれない。

 現在でもこのようなパターンはあるだろう。久石譲も多忙の場合は他の作曲家を使うことも過去にはあっただろう。例えばゲーム「天外魔境 卍MARU」のサントラなどは久石譲名義の曲の中にあきらかに別人の作品があるように思う。(福田裕彦氏の曲のことではない)使っている楽器の音色が久石譲では他に例のないものだったりする。また映画「ふたり」のサントラにも、後日、別のアーティストが発表した曲とまったく同じものがある。(その曲を後日発表してしまうアーティストもどうかと思うが)一度に何十曲もの曲を短期間で作るようなサントラの現場では、あり得ることだろうと思う。

このサントラには挿入歌があり、そのアレンジを藤沢守(久石譲)が担当し、クレジットされている。

後日「釣りバカ日誌」のサウンドトラックで同じCDに久石譲の曲と佐藤勝の曲が収録される。師匠とアシスタントの共演CDである。久石譲は鈴木建設社歌・佐藤勝は釣りバカ日誌4の音楽担当である。ちなみに釣りバカ日誌2は久石譲が担当している。

久石譲、当時27歳。久石譲のファーストアルバム「MKWJU」発表の4年前である。


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「34ROH!(サンシロー)」
作詞:山川啓介
作曲:佐藤勝
編曲:藤沢守(久石譲)
演奏・歌:ザ・カルア


「OTOMIの唄」
作詞:山川啓介
作曲:佐藤勝
編曲:藤沢守(久石譲)
歌:野中春江



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